読書「知らないと損する行動経済学」¥1,300

勉強になった項目を備忘録かねて、下記に記載します。

●よりよい選択に導く「ナッジ」とは

 ナッジは、行動経済学の知見を利用して、強制的ではなく、人が自発的に望ましい行動を選択することを促す考え方、手法のこと

 【例】イギリスの納税通知書には同じ地域に住む住民の納税率を記載することにより、滞納者の意識を高め年間2億ポンドの税収増加を実現した。

 

●認知的不協和 ”ブラック企業を辞められない”

 認知的不協和音は、効果がない所を無視して、小さな効果を探し始めるという確証バイアスを高めてしまう傾向のこと

 【なぜブラック企業に勤め続けるのか?】

 仕事が激務で報酬が安い状態だと、人はその不協和を解消しようとします。激務や報酬は自分の力では変えられないので「やりがいがあって楽しい」「他に比べたら報酬は悪くないかも」と思い込むようになったりして「楽しい」と思い込むことで現状維持してしまう

マグニチュード効果

 「一括」で買おうとすると高いと感じるが、「分割」で支払おうとすると高いという感覚が希薄になり購入してもいいかなという気持ちになること・

●損失回避性

 人は得よりも損を高く見積もる傾向のこと

 【例】給料UPの喜びよりDownの悲しみの方が大きい

●松竹梅効果

 コースが2種類の場合は、高いコース、安いコースがバラバラに売れますが、3つのコースになると高級店でも価格帯の真ん中の「竹」が選ばれる

●サンクコストの過大視(=コンコルド効果、コンコルドの誤り)

 企業の新商品開発などで採算が取れないことが見込まれていても、既に多くの投資をしていると、投資した金額、使った時間が無駄になると感じ途中で撤退することができなくなる。もっとも合理的な選択は撤退だっとしても投資を続けて損失を重ねてしまうこと

プロスペクト理論

 得した時と、損した時では感じ方が異なり、個人がどのように得と損を評価するかを実験などから定量化して作成した意思決定モデル

プロスペクト理論

●アンカリング効果

 人は直前に見た数字や最初に受けた印象の影響を受けて物を判断する傾向がある

 【例】小児科医A先生は扁桃腺除去手術をしていない子供400人を診察し45%の子供に手術を勧めた。

    B先生は、A先生が手術を勧めなかった子供たちを診察して46%の子供に手術を勧め、C先生は、B先生が手術を勧めなかった子供たちを診察して44%の子供に手術を勧めた。

    先生たちは、「子供には約50%の子供に扁桃腺除去手術が必要である」という予測の影響を受けた。50%という数字がアンカーになっていたと考えられる。

●後知恵バイアス

 後からすり替わってしまう思考上の傾向のこと

 【例】競馬で本命の馬が来ないと予想しておきながら、ゴール直線に本命の馬が突き抜けて1着になったとすると「間違えた」ではなく「ほら、やっぱり」とあたかも最初から予想していたと記憶をすり替える

●ハウスマネー効果

 ギャンブルなど幸運でお金を手に入れた場合、そのお金が簡単に使われやすい傾向になる

●スリーパー効果

 情報源を先に忘れてしまい最終的には情報だけが残ること

 【例】ネットなどで明らかに怪しい「儲かります」「得します」という話をめにして信頼できないと思っていても、次第になんとなく気になることがある。これは時間経過によって信憑性の低い情報と情報源とか切り離され情報だけが残るため

●熟知性の法則

 人には相手を知れば知るほど好意を持ちやすい傾向があり、人は好意を持つとそれを「信用がある」と置き換えてしまい、課題に評価してしまう

ゲーミフィケーション

 ゲーム化して人を動かす仕組みのこと

 【例】回転すしチェーンで5皿で1回ガチャガチャに挑戦できるゲーム的な要素を入れて売り上げを上げる